キムチ誕生秘話

第一章 

キムチの製造~出荷までの工程

其の1 材料の入荷

新鮮な国産野菜にこだわった仕入れ。キムチになるための白菜や大根を入荷すると、まずは品質と温度をチェックします。その後、人の目で確認しつつすべて手作業で固い部分や傷みなどを取り除いて1回目の選別をします。

其の2 処理・検品

キムチの主材料となる白菜は、根元の部分や硬い葉などの不必要な部分を切り落とし体裁をととのえます。ひとえに白菜と言っても様々です、黄色いものは漬物にもよく合う品種であったり、青いものは鍋に向いていたりします。大根も同じように注意して検品をします。そしてキムチの種類によって、切り方も変えています。この時でも目視による選別は忘れません。

其の3 洗浄

洗浄と殺菌を行った後、さらに2回目の選別を行います。専用の洗浄機によって、わずかでも残っているような汚れや取りにくい砂など白菜の葉のあいだや根元までを洗浄します。この様にして徹底的に管理し安全で高品質なキムチを製造するために労力をいとわないのです。

其の4 塩ふり・下漬

塩漬けを行うことによってキムチの味が素材の白菜や大根などに染み込みやすいようになります、キムチ工程でも重要な塩漬。最高の味と安定した味を提供すべく先代から引き継いだ規定通りに塩漬を行った後、キムチに不要な水分をとるために脱水作業をおこないます。

其の5 キムチ漬け・熟成

キムチの味の決め手となるキムチの素は先代のオリジナル。そして味を充分に引き出すためたっぷりと熟成させたあと、完成したキムチを手作業で丁寧に切り分け包装します。またさらに金属探知機や目視などで出荷に問題がないか最終確認を行います。

其の6 パッキング・出荷

出荷先ごとの梱包が完了すると、いよいよお待たせの出荷です。鮮度を保つためクール便にてお届けいたします。

丸岩松本商店が丹精込めた伝統のキムチをお楽しみください。

 

丸岩松本商店のキムチがなぜ美味しいと評判なのか

それは、先代の強い職人魂がこだわり続けた結果

 

第二章

キムチと戦うことになった漬け物職人

語り:松本  編集:貴田

それは、先代(父)が行きつけだったご近所でも美味しいと評判の焼肉屋さんとのいつもの何気ない会話から始まりました。

普段は最近の売り上げや販売方法の事など、お互い店主としての悩みなどを話していたのですが。

ある日、いつもの様に焼肉屋に立ち寄った先代

焼肉屋の店主と会話を交わしていた中で

「美味しいキムチを作って欲しい」

この一言が、すべての始まりになるとは思ってもいなかったのですが、

この言葉を聞いたときに、先代は返答に困りました。

漬物の漬け方は、創業100年以上の経験と知識がある。 

明治大正と時代を越え戦火も潜り抜けて代々伝えてきた漬け物には自信がある。

しかしながら、『キムチ』は初めてだ。

だが、面白いかもしれないな

原材料はほぼ同じ、設備も整っている、キムチを作るための条件は揃っているのでは?

「少し考える時間をくれないか?」

そう言って店を後に、

家路の道すがら頭の中はキムチの事ばかりが目まぐるしく回っていたそうです

翌日は、普段通りの作業に専念していましたが

一段落つくと、『キムチ』の事が頭をよぎります。

仕事が終われば、焼き肉屋に向かう足がその日は本屋さんに

今までは、もちろん食べた事はある。

でも自分で作ろうなんて考えた事もないので素人同然

本を読み進めるうちに、だんだんとキムチの事が分かってきた。

やっぱり出来るぞ、面白い、やってみよう!

どうせならチャレンジしてみよう、そして誰もが美味しいと言ってくれる『キムチ』を作ってみよう。

その時に職人の血が騒ぎ立て、目を充血させ少し興奮気味に家族も熱く話していたそうです。

キムチは、もともとは朝鮮半島の厳寒期に備えた保存食であり、野菜を塩漬けしたものからはじまった。
これに香辛料としてのニンニクサンショウなどを加えるようになったのが、キムチの原型である。
16世紀に日本から朝鮮半島に唐辛子が伝えられると、栽培や加工が容易な唐辛子がサンショウに代わって用いられるようになった。 唐辛子の強い刺激、野菜の甘味、乳酸発酵による酸味・うま味と塩辛さが複雑に混じり合った風味が特徴である。
多くの場合は魚介類(もしくは魚醤塩辛や塩アミなどの漬物)やニンニクなどを使用するため、濃厚な匂いと強い風味を持つ。 朝鮮半島だけではなく、朝鮮民族が多く暮らす国・地域では、市場などでキムチを売っていることが多い。
ソビエト連邦時代に沿海州から朝鮮系住民(高麗人)が移住したウズベキスタンでは、
市場やレストランでもキムチ(シムシャとも呼ばれる)が見られる。
 参考Wikipedia

キムチの作り方は理解できた、一度作ってみよう

最初の難関は、ヤンニョムを作るところから、

ひとえに、『ヤンニョム』と言っても様々な味が存在する。

家庭の味、地域差などである。 日本で言う所の家庭の糠漬けと同じである。

さて、どの地域のどの味を参考にするかな?

*当時は、今の様にGoogle先生はいないし、クックパッドももちろんない、書籍に頼るか近所のスーパーで(ももや)さんを

購入するかしかない。 情報が少なすぎるのである。

それでも情報を集め何とか第一号試作品を完成させれた。

味は? 

確かに美味しい、でもここまでは誰でも出来る事だと初めてのキムチづくりは納得のいくものでは無かったようです。

しばらく試行錯誤をし、いま日本で売っているキムチを取り寄せ味見など研究を重ねている中に一つ質素な袋に入ったキムチがあった。 オムニの味 どうやら韓国人の主婦が作ったものだったようです。

『美味しい!』この味はどうしたら表現できるのか?

正にそれは、ライバルと言うか目標と言うか